日本の大学では、ちゃんとやっていればほとんどの学生が卒業できます。

それなのに、卒業式なんてやる意味あるの?

って疑問を持つ人も少なからずいると思います。

今日は名大で卒業式もあるので、卒業式に出る意味でも、考えてみましょうか。



卒業はそんなにめでたくないのでは?と思っていた大学卒業時

日本の大学は、入るのは難しいけど出るのは簡単、と言われています。

実際、ぼくの同期約80人も全員卒業です。たしか。

「卒業おめでとう!」

って、家族や後輩なんかに言われても、

「卒業はするけど、卒業して当たり前だし、まだ大学院いくしなぁ」なんて感じていた。

んー… めでたいのかな?



当たり前は、当たり前か?

そんな当たり前に対する祝福に、疑問を感じて卒業した大学。

でもふと、

当たり前。…当たり前???

当たり前だと思っていることって、当たり前じゃないんじゃないか?

そう気付けたんです。



当たり前が、どんなに幸せなことか

中学生、高校生くらいではまだ微妙なところですが、大学生くらいになれば、

「親戚全員が健康元気!」

という人も、少なくなっていくのではないでしょうか?

ぼくも実際、祖父とのお別れ、親戚のおばちゃんがガン、遠い親戚の年下の男の子の交通事故、など…さまざまなことを経験してきました。

そういうことは突然、訪れます。

病気、事故、震災… いま一緒に住んでいるあの人が、明日にはいなくなる、ということは十分考えられます。

いま感じている「当たり前」が、「当たり前じゃないこと」に、何の前触れもなく変わってしまうことがあるんです。

当たり前が、当たり前のように訪れる。

これが、どんなに幸せなことか…



卒業を祝う意味

卒業は当たり前。そう思われがちです。

ですが、当たり前が当たり前に続き、卒業できたときには、それは祝うべきことです。

当たり前が、当たり前であり続けたからです。



夫を亡くした祖母が、卒業したぼくに言ってくれた

「卒業おめでとう」…

とても軽く考えてはいけないものだと思いました。



祝われた分、家族や身近な人の健康を祈って、卒業後もがんばっていしましょう。